前回紹介した怪物(コンデンサー)の電荷を一気に放電する必要があります。しかし、機械式のスイッチを使った場合はスイッチの接点で激しく放電をします。放電が起こるとコイルに供給されるはずのエネルギーが放電に使われてしまってエネルギー効率が低下します。ただでさえエネルギー効率が低い(せいぜい1~2%)のコイルガンにとってこれは大きな問題です。そのために機械式のスイッチの代わりに半導体スイッチを使います。
代表的な半導体スイッチには、トランジスター・FET・サイリスタ・トライアック・IGBTがあります。それぞれ電圧・電流・スイッチング周波数等によって得意分野が分かれます。今回のコイルガンでは電圧:250V、電流:1kA(peak)、スイッチング周波数:超低(一度ONしたら数十秒はONしない)、さらに一度ONしたらコンデンサの電荷が抜け切れるまでON状態を維持して欲しいのでサイリスタを使うことにしました。SEMIKRON社のSKT551を使います。(datasheet)
えーと・・・やっぱりとても大きいです。これをロボット用に使っていいのかと思いましたが(前回のコンデンサのときも)、気にしたら負けです。ちなみにeBayで$49.99でした。
by Shiozaki